嫁ぎ先での子育て、
「楽しむ心」が毎日を変えました
Nitta
Mayumi
新田 真有美 さん
和歌山県 みなべ町出身
40代
百年続く、機屋に嫁ぐ。
江戸時代から続く伝統産業「米沢織」の老舗企業、新田織物代表の妻である新田真有美さんは和歌山県出身で、米沢に移住する前は京都の繊維業界で働いていました。「米沢に住み始めて最初の3年間は、本当に心の余裕がありませんでした。」新しい共同生活への慣れない不安や、仕事と私生活の場が同じ敷地内であることで生じるオンとオフの切り替えの難しさ、さらには旦那さまが月の大半を出張で不在がちなことや、当時は車で気軽に外出しづらかったことなど。様々な事情が積み重なり、次第に自分の部屋に閉じこもる時間が増えました。「悩みを持っていても、当時は米沢で気軽に話せる友達もおらず、一人で悩みを抱え込んでいました。家族や周囲の方々も親切にしてくれましたが、あの時は心に余裕を持てなくて、優しさを素直に受け取れない自分がいました。あの時、素直に優しさを受け取れていたら…、と今でも思います。」
真有美さんの心境が変化したのは、米沢に住み始めてから3年が経過した頃です。「夫からの紹介で、米沢に移住して子育てをするお母さんたちと出会う機会が増えたこともあり、ひとりじゃないんだと心が救われました。」
その他にも、お子さんが通う九里幼稚園での保護者参加型イベントも、自身を変えるきっかけの一つになったそうです。「保護者懇親会や、子どもたちのために保護者が劇を演じる行事の練習など、部活のように楽しい時間を過ごしました。最初は恥ずかしさもありましたが、今では積極的に様々な行事に参加しています。」
「米沢に住んだ当初の自分とは別人のように、何事も楽しむ自分がいます」と話す真有美さんの言葉には重みがあり、楽しい方向に物事を捉える価値を深く感じます。
フットワーク軽く 子育てと仕事を楽しむ。
休日には、親子で地域のマルシェや先輩移住者が開催するイベントに足を運ぶなど、米沢での暮らしを楽しんでいます。「米沢に移住した当初も、親子で楽しめるイベントや同じ境遇のお母さんたちと出会える機会があったかもしれません。ですが、あの頃は土地勘がなく、精神的にも余裕がなかったこともあり、イベント情報を探すのが大変でした。もし私と同じように子育てをする移住者のご家族がいたら、米沢には親子で楽しめる機会が豊富にあることを伝えたいですね。」
最近では、米沢のものづくりの工房を見学できるイベント『360°よねざわオープンファクトリー』の副実行委員長を務めたり、国内外で活躍中のアーティストの方と米沢織の可能性を探るプロジェクトにも挑戦されています。「子育ても楽しいですが、繊維業界での仕事にも同じくらい情熱を感じています。」
落ち込む日の自分も前に進みたいと思う日の自分も両方認めながら、真有美さんは米沢での生活にしなやかに適応し、仕事と子育ての両立に励んでいます。米沢に住み、徐々にその地を愛するようになった真有美さんは、今では米沢織の魅力を外部に伝える役割を担い、米沢織や観光振興に取り組むメンバーにとって、すっかり欠かせない存在になっています。
暮らしのーとは、米沢のいろんな暮らしを集めています。あなたの叶えたい暮らし、理想の米沢ライフについて、ぜひ米沢市の移住相談窓口まで教えてください!もしかすると、直接もっと深い話を聞いたり、新たな出会いにつながるかも。